2008年06月22日

村井雑感:写真集「いとしの能登 よみがえれ!」56

未知の断層が揺れ、あらためて自然の驚異を思い知らされた「岩手・宮城内陸地震」から1週間が過ぎました。ある新聞に「逃げるも涙 帰るも涙」と厳しい選択を迫られる集落が紹介されています。長年かけてやっと手に入れた「イワナの養殖」業に少しばかりの安定の兆しが見えてきた矢先の出来事でした。これからそこに住む人たちが地域の経済を築き、守っていくということは並大抵のことではないでしょう。以前にも少し触れましたが、能登では、1000年の歴史を持つ「朝市」や6800年も
太古の昔から受け継がれた漆器の技術が、いまも営々と息づいています。しかし、最近ではどちらも順風満帆ではなく食生活の変化、観光産業の変化によって、微妙に危機が迫りつつあるようです。例えば「朝市」の場合は、観光客が口々に言っているのですが「何処にでも打っているような品物が多いね?」と。そもそも朝市は”じのもん市”として、地元で採れた新鮮な野菜やお魚の交換から始まっていたのです。

 厳しいでしょうが、きっと地域の経済を守るという取り組みは、その地域をいつまでも元気にさせます。魅力を感じて、都会からも若者が学びにきてくれます。そうして都市と地方の人口交流が勢いよくなされることで、その地域に新しい風が吹き込み、地域が元気になります。当然、災害に強い町が出来てきます。今朝の朝日新聞朝刊で「過疎の島に移住130人」という見出しで島根県海士町のことが紹介されています。なんと町長や町民が給料を削減して、島の産業振興に投資してきた結果のことだそうです。

 手前味噌で恐縮ですが、能登の写真集は「いとしの能登 よみがえれ!」とタイトルをつけさせて頂きました。でも、これは能登だけではなく、日本中どこでも同じように普遍化しなければならないと思います。最近、思うのですが都市よりも、地方の方が活気があるように思うのです。限界集落といういやな響きの言葉がありますが「どこが限界やねん!」とお怒りなった能登や中越の人のお顔が浮かびます。
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